市井モノ オンリーです

今井絵美子氏作『照降町自身番書役日誌』シリーズ

1作目 2作目 3作目 4作目
雁渡り 寒雀―照降町自身番書役日誌 (廣済堂文庫) 虎落笛―照降町自身番書役日誌 (廣済堂文庫) 夜半(よわ)の春―照降町自身番書役日誌 (廣済堂文庫)

この方の別の作品について、何かの書評で読んで以来、気になっていた作家でした。
市井モノらしく、ヒーロー・ヒロイン(男性の主人公と、良い仲の女性)の設定等あります。
が、
この作品で面白いのは、作者が登場人物を非常に大切にしているのが伝わってくることです。
あるエピソードで登場した人物は、そのエピソードが終わってしまえば中々登場してこないことはよくあります。
でも、この作品では何度となく登場してきます。
子役でも何度も何度も登場します。そこに作者の持つ愛情が感じられ、我々読者は安心感を得るのではないでしょうか。


他には、
今井絵美子氏作『立場茶屋おりき』シリーズ
澤田ふじ子氏作『足引き寺閻魔帳』シリーズ
藤原緋沙子氏作『藍染袴お匙帳』シリーズ
などを読んでおりました。


最近読んだ作品ではないのですが、
北原亞以子氏作『慶次郎縁側日記』シリーズの第1作「傷」、とても切ない名作です。強くお薦めします。
また、
佐藤雅美氏作『物書同心居眠り紋蔵』シリーズ、
同氏作『八州廻り桑山十兵衛』シリーズ、
は、三十路・四十路の男性に是非読んでいただきたい作品です。